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カルロ部長、椎間板手術となりました。

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朝はこんないい顔(どういい顔???)をしていましたが、
その後、大変なことに!



こちらのブログは、本来はオンラインショップVIA BELLA ITALIAのスタッフ日記なのですが、
当店マスコットのアニマルセラピー部 部長カルロくんが、日曜の夜、ぽんぽん痛いと伏せの体勢をしてから、
真夜中に救急病院搬送、検査入院、転院、検査の途中でそのまま手術という激動の24時間を送ることとなりました。

昨日「人間の子供も同じよー」と友人とも話していましたが、どうしてこういうことって、週末に起こるんでしょう?

彼がお腹が痛いと訴え始めたのが、日曜の夜8時。
いつもとちょっと違うなとは思い、この時点でかかりつけの獣医さんに電話をするも、携帯に出ないし、仕方がないので、上の階の獣医の卵に診てもらい、見立ては「毒物などの拾い食いではなさそうなので、ひとまず様子をみましょう」とはいうものの、飼い主なら、いつもの腹痛とは違うことはわかる。
友達の友達に隣町の獣医さんがいるので、よく知らない人だけど、電話をして見た。
「心配なら、やはり救急に連れて行った方がいいよ」とローマとフロジノーネという町にある救急を教えてくれるも、なぜか住所、連絡先を送ってくれたメッセージが取り込めない。イタリアあるある。

痛みに鈍感なブルドックの血が濃いカルロが、痛みをずーっと訴え、真夜中2時過ぎに耐えきれなくなり、私に抱きついてきた時、これはもうただの腹痛じゃない! 何が何でも救急に行かなきゃ!
と思うも、私は車の運転ができない。何十キロと離れた救急にどう搬送しよう?

ここで日本の皆さんだったら、タクシーは?と考えるに違いない。
ものすごくど田舎という街ではないのに、残念ながら鉄の丘にはタクシーがない。イタリアあるある。
動物の救急車ってないのかしら?とローマにの動物救急病院に電話をするも・・・・・誰も出ない。
こんな時にとメモってあった、イタリア全国共通動物救急電話番号に電話するも、誰も出ない。。。。。。イタリアあるある。

こんな時間に起きてる可能性大の友達に電話するも、残念、遠くの街でお仕事中。
もう、策なし!と上の階の同僚の携帯に電話するもマナーモードみたいで電話に出ない。
勢いドアをバンバンして、叩き起こしてヴェレートリという町の救急に運んでもらった。

救急の獣医さんは、カルロを見た途端、「これは消化器系の問題じゃないわよ。神経よ!」
なにせ真夜中、救急24時間体制と書いてあってもイタリアですから、電話にさえ出ないところも多いので、前もって電話をして、容態を伝えてあったのだが、後ろ足がもつれてよろけるカルロを見て、獣医さんはすぐX線検査をした。
「やっぱり! 椎間板がおかしい! でもX線じゃ、どう神経を圧迫しているのかわからない」とその場で、朝になったらローマの病院にMRI検査に連れて行った方が良いと。

ひとまず救急で痛み止め投与入院をさせ、ローマの病院でMRIの検査予約が取れたら、連絡してくれることになり、一度家に戻ったのが、朝7時。

「MRI検査は高いから、本当に受けさせるか考えてください。」とは言われたが、愛犬の苦しむのを見てて、お金には変えられない。でも、やっぱりかなりなお値段で、最初はてっきりヴェレートリの病院からローマの病院まで病院側で搬送する代金も入っているのだろうと思ったのは甘かった・・・・・。 イタリアあるある。

私がMRIを受けた時は、鉄の丘の病院から検査先の病院まで救急車が搬送してくれたので、犬もかな?なんて思ったのが、おバカさんでした。

はい、またもや同僚の車でカルロを受け取りにヴェレートリの病院まで行き、並行に、こうやって犬を抱えてくださいねと言われたって無理である。興奮しまくって車の中を動き回るカルロを抱えてローマの病院まで車を走らせる。

カーナビでやっと辿り着いたローマの病院はテキパキと問診、簡単な検査をし、MRI検査へと進んだ。
なにせ、犬ですから動くなって言ったって無理です。まずは全身麻酔。そして検査が終わるのはそれから3時間ほど後。
ここで同僚もどうしても外せない会議のために、先に鉄の丘へ戻り、私はカルロの検査が終わったら、その時捕まえれる友人に頼み、車で先のヴェレートリの病院にカルロを連れて帰るという手はずを整えていた。

3時間もかかる検査の前に、先日の夜から何も喉を通らなかったので、さっと軽食をすませ、ローマの病院へ戻る。
待ち時間に少し仕事を片付けようとした時だ。一人のドクターが近づいてきて、「まだ検査の途中なんですが、13番目の椎間板が潰れ、中のものが神経側に出てしまい、麻痺が起こっていると思われます。早く手術をした方が後遺症は少ないと思います。幸い、すでに全身麻酔ですし、今同意いただけるとそのまま手術に移行できますので、犬の負担も少ないかと」

この時、私はローマの動物病院でたった一人で待合室にいた。
専門的な医療用語はわからない。でもわかりやすいように噛み砕いて説明してもらっても、あまりの展開、そしてその早さに、思考がストップしてしまいそうだった。ましてや昨晩は一睡もしていない。
つい12時間ほど前までは、腹痛と思っていたカルロが椎間板ヘルニアって?
彼がいきなり悲鳴をあげたわけでもないし、どこか高い場所から飛び降りたわけでも、落ちたわけでもなかった昨晩をどう思い起こしても、ヘルニアを起こした瞬間が思い当たらない。

昨晩お散歩から帰ってきた時、彼は大喜びで尻尾フリフリだった。
足拭きの後、いつものご褒美をあげた時、最初の一口目はいつも通り、大喜びだったのが、その後のものはぽいっと床に捨ててしまった。大好きな半生タイプのおやつを残すのは体調が悪くなる予兆である。
その半時間後にカルロが伏せをして、ポンポンが痛いというそぶりを見せ始めたのだ。

「ヘルニアは、時々、本当に些細な動き、あるいは、置いた足の場所の不安定さだけでも起こるんです」とドクターは、君のせいじゃないからとは言ってくれるが、いきなり愛犬がヘルニアと言われて驚かない人はいないと思う。
しかも、犬の医療費は高額だ。

その朝、早朝の救急の支払いだって夜間料金が入って、とほほな額。
MRIだって、イタリアでは家賃1ヶ月分相当。
そこに持ってきて・・・・・イタリア人の平均月給よりお高い手術費が、目の前で見積もられていく様は悪夢としか思えない。
しかも、ヴェレートリの救急もローマの病院も初めてきた場所で、本当に良い医者なのかもわからない。
もしかしたらぼったくられているかもという不安が拭えないのに、その場で決断しないといけない心細さ。

「手術費は決して安くないです。僕たちは、もちろん手術を別の日に伸ばすことも可能ですが、時間を置けば置くほど神経の損傷は大きくなります。放って置いて良くなるものではないんです。例えば明日になってもまだ彼の下半身の感覚があるかどうかさえ、保証はできません」

もう、頭の中は真っ白で、とてもじゃないけど判断不可能。
せめてイタリア人の同僚に説明を聞いてもらった方が良くないかと考え、その場で電話をするも、さっき別れたばかりの同僚は、運悪くローマの環状線トンネルの中らしく通じない。イタリアあるある。

まだたった5歳の当店マスコット犬カルロくんが、下半身不随というのはなんとしてでも避けてあげたい。
ただただ、その思いだけで手術の同意書にサインをした。







最後までおつきあいありがとうございます。Grazie per la visita!



by viabellaitalia | 2019-03-08 01:50 | Bau Bau Park