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ジェラテリアでグラッパ三昧

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「まだ夕食には早いか・・・・ちょっとコーヒでも飲もうか?」とピサーノ氏が立ち止まったのは、ジェラテリア。

先日、9時ちょい過ぎに行って、「もうキッチン閉めたので」と断られたアーッレゲのビアホールにこの日はリベンジがしたく、なにせ9時にはオーダーストップですから、遅くならないようにソットグーダの自然公園も途中で帰ってきたけど、やっぱり、まだ夕食にはちょい早く。

店先にジェラートのハリボテさんが出てたけど、中はバール兼ジェラテリアで、ゆっくり座るスペースもある。

「お! グラッパもある! ちょっと味見しない?」と彼が指し示す先、バールのカウンター向こうのキッチンスペースに何やら瓶詰めが並べられている。

グラッパと訊いてイメージするのは、お店でよく見かける細長いビンに透明の液体。
のはずが、ここは何やらずんぐりとしたビンに入った色とりどりの液体。しかも中に果実が沈んでいる。
多分、日本でいう果実酒。アルコールに果実を漬け込んだ梅酒みたいなものがずらっと20種類ほど。

そう言えば、ホテルのバーカウンターでも毎晩、食後酒にグラッパを頼むと何味にします?と聞かれていたっけ。
山で取れるブルーベリーなどをリキュールと漬け込んで果実酒を作るのも、トスカーナのピサーノ氏のおうちも作るようだけど、北に行けば行くほどこういう習慣があるようで、ローマあたりじゃ・・・家庭で作るとしてもリモンチェッロくらいですね。

20種類もあるグラッパ、何にすると言われても、かなり迷う。
ひとまず、ピサーノ氏は「俺、プラム!」と即決したので、じゃあ、私はラズベリー。

小さなグラスに、ちゃんと果実も入れてくれる。これが、本当にちゃんとそれぞれお味が異なって美味しい。



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この日も朝からずっと歩いていたので、こんな小さなグラスでもお味見で2種類飲むと、ちょっとほろ酔いだったのに、トイレに立った後にちゃっかりもう一杯、今度はイチジク味がテーブルで私を待っていた。汗



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これがね、びっくり! イチジクと思いきや、お味が梅酒。
これからは梅酒飲みたくなったら、これを買えばいいんだ!と思ったけど、ローマのどこでいちじくのグラッパなんて変わり種が買えるんだ!
自分で漬けるっきゃないのかな・・・・・・・。

それにしてもジェラテリアで、20数種のグラッパがずらっと並んでいるって、やっぱり北イタリアです。

昔、ローマで同居していたベルガモ出身の女の子とローマ人男子とカラブリア男子とご飯を食べに行った時、食後のコーヒーのオーダーを取りにきたウィエイターくんに、ベルガモ女子がすかさず、「コーヒーにちょっとグラッパかなんか入れてくれる?」と言って、男性2人、ドン引きしたことを思い出しました。

ローマ人、食事にはワインやビールを一緒に飲みますが、まず基本コーヒーに混ぜない。
たまーに、バールでおっちゃんがコーヒーにサンブーカを入れるように、オーダーすることもあるらしいと、サンブーカー入りコーヒーというものも存在するらしいけど、まず見たことないよ、そんなおっちゃん。
反対に、真夏にはスーツ姿でジェラートぺろぺろしている男子はよく見かけるけど。

ウィスキーやブランデーは、スーパーアルコールと呼び、夏は消化しにくいからあまり飲まないし、男性が飲まないので当然、カマトトロマーナ(ローマ人女性)はさらに飲まない。
ワインだってグラスにほんの少しで十分ですうううううとか言うので、そんな女性たちに慣れているローマ人、南イタリア人男性からすると、女性が、コーヒーにグラッパお願いー!ってのは目が点な行動である。

「北ではこうなのよ!」と奇異な目で見る南イタリア男たちをベルガモ女子は、叱り飛ばしておりましたが、ジェラテリアでグラッパな事実を目の当たりにして、納得した飲兵衛日本人がここに。

数種類のグラッパに大喜びのあたくし、「ミカはドロミテに住めるんじゃない?」

・・・・・・・うーん、住むのは勘弁して。寒そう。
せっかく北国北海道から移住してきたんだから、あったかい地中海性気候のところに留まりたいです。










最後までおつきあいありがとうございます。Grazie per la visita!



by viabellaitalia | 2018-10-09 00:37 | 食いしん坊万歳通り