イタリアの車窓から その4 ドラマがあります

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ローマの夜のワンシーン
と言っても、このイルミネーションはクリスマス時期のもので、
普段はこんなキラキラしてませんが、しっとりとねローマの夜も素敵です。



日本って公共の場での携帯電話はマナーモードや、まわりの迷惑にならないようにと言いますが、イタリアの場合、電車に乗るとね、みんな、帰るコール、何時につくよコールするので、電話したらあかんとは止めれません。

帰るコールは特に、マンマや奥さんに「Butta la pasta! パスタ茹でていいよ!」サインですから。これしないと怒られます。


文化が違うから、電車の中の携帯通話がマナー違反とは一概に言えないってことなんでしょうか?


さすがにフレッチャやイタロの1等だと、そうそう、ずううううううっとしゃべってる人はいませんが、だいたいは電車での移動の時間はそのまま、周りの人たちのドラマを見てしまう、聞いてしまうことになります。



私が予約した窓側の席の占領者のために順序が変になっちゃってる4人掛けシート。

とりあえず、通路側の28に座り込んだが、途中の駅で私の横の27さんが下り、そして次の駅で私の席の占領者も下りた。

うーん、いまさら自分の席に行くのもな・・・・

ましてや本来の指定席の横に座っている男性が・・・・・ちょっと怪しそうといかにも行儀が悪そうな人なので、わざわざ横に行くのもやだな・・・・なんて考えた一瞬に、その男性は私が予約していた窓側の席を占領しちゃった。汗


グローッセトの駅で乗って来た女性が、私たちが座る4人掛けシートを見やる。

もしかして、私の席の本当の予約者かしら?とちょっとどきっとしたが、にこっと笑顔で私の横の席を示す。


どうぞと彼女を通すために立ち上がったときに私のスーツケースがちょっと邪魔だったのを見て、さっと「上に置きましょうか?」と聞いてくれるも、「私ではとどかなくって。」と言うと「私があげるわよ! 大丈夫!」と笑顔でさっと行動してくれて、ほんの一瞬のことだけど、好印象を持った。


席に落ち着いて、彼女も誰かに電話をかけ始めた。

「そうなの。そう! 今、ローマ行きの電車に乗ったところ! 私は思ったらすぐ行動するタイプだから!」


電話を切った彼女は、席まわりを整えようとして彼女の向かい席の男性がぽんとテーブルに置いてあった電車チケットを、自分のチケットと思って、バックにしまおうとしたらしく、「あら! やだ! ごめんなさーい! もうてっきり私のかと思っちゃった! ごめんなさいね!」


かすかに香る香水、黒地に花柄のワンピに黒と赤のハンドバック。なにかうきうきした感じだ。


彼女がまた携帯で誰かと話始める。

「チャーオ! 今ね、ローマ行きの電車よ!」


彼女のうきうきした感じの声が、どんどん曇った感じになってゆく。

途中で窓の方向に体を回し、通話口を片手で押さえて話始めるも、声の大きさは変わらないので、申し訳ないが全部聞こえてしまう。


「ちょっと・・・・どういう事? あなたがあんな事言うから、私、てっきり・・・・」


「もうローマ行きの電車の中よ! わかる? 私はもう電車の中よ! ローマにはホテルも、もう予約してあるのよ?」


「わかったわよ。もう、いいわ。もういいわよ! 次の駅で下りるわ。」


「一人でどうしろっていうわけ? ホテルはもう取ってあるのよ! あなた、ふざけてるわけ?」


「あなたがフロジノーネから来る気があるなら、私、ローマであなたを待つわよ。ホテルは取ってあるのよ。」


「もう、いいわよ! わかったわよ! 次の駅のチヴィタベッキアで下りて帰るわ 決めてよ! もうすぐチヴィタベッキアに着くんだから!」


そんな会話が続く中、電車はチヴィタヴェッキアのホームに入ってゆく。

彼女は携帯を切り、さっと身の回りのものを持ち、電車から下りてしまった。


電話のむこうは男性だろうな、きっと「行くから! ローマで会おう!」ってあの、一瞬に言ってくれなかったんだろうな。

こんな会話を聞いてしまったら、彼女が立ち上がった途端、私まで大慌てで立ち上がり、下りる彼女にスペースを開けた。

乗って来たときはあんなにも晴れやかな笑顔だったのに、こわばった表情で視線を落としたまま足早に去ってしまった彼女。


まったくの赤の他人のことだけど、この一瞬に本当は声をかけてあげたかった。

私だって、遠くに住むパートナーと会うための週末の帰りの電車。人ごとではない。

しかも、言わせていただくと、ローマ人男性、こういうドタキャンが多い。

会おうよとかなんとか口では言っておきながら、場所も時間も言っておきながら、いざ行ってみたら、待ち合わせ場所に現れないという、最低な奴が結構、いるというか多いと言っても良いと思う。


そんな経験からね、彼女に言ってあげたかったの。

せっかくホテルも取ってあるのなら、このままローマに行きなさい。賽は投げられたでしょ?

来ないなら、本当にしょうもない奴。

こんな男のために貴女の輝きを曇らせることなんか、ない。

ローマまで行って、ホテルに荷物を置いたら、お化粧を直して夜の巷に出かけるの。

こんなしょうもない男には、もう騙されないって決意をする良いチャンスになると思うな。

おしゃれしてお化粧の最後に笑顔をね。

きっと素敵な夜になると思うな。








最後までおつきあいありがとうございます。Grazie per la visita!




第2回プラチナブロガーコンテスト



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by viabellaitalia | 2018-02-02 21:23 | Buon viaggio通り | Comments(0)