2017年 07月 13日
マテーラの幸せを呼ぶ笛ククーを探せ
南イタリアのバジリカータ州のマテーラは、洞窟住居がユネスコの世界遺産に登録された有名な町です。先日のお買い物代行はマテーラから。
今回の指令は「マテーラの幸せを呼ぶ笛ククーを探せ」
お買い物代行のご要望って、本当に多岐に渡っていて、毎回、気分は探偵です。
しかも、あたくし、イタリアに16年も住んでいますが、バジリカータ州は高速で通過しただけで、マテーラにも行ったことがない。
「幸せを呼ぶ笛、ククーってなに?????」
ここからお買い物代行が始まるので、毎回いろんなことを学びます。
その昔、メンドリの形をした笛、ククーは家の中を彷徨う悪い聖霊を遠ざけるものとされ、マテーラでは大切に居間に飾られるものでした。
確かに洞窟住居で知られる町ですし、家の中、暗そうですよね。・・・・って行ったことがないので、想像ですが。
おもちゃなんてそんなになかった時代ですから、子供たちにとってククーは憧れのおもちゃでもあったそうです。
貧しい南イタリアの町では決して、全ての子供が持てるおもちゃではなかったんです。
家の魔除けとして使われた素焼きの笛ククーは、現代ではカラフルに絵付けがされたり、背中にお花や小鳥を乗せ、豊穣のシンボルとして、結婚式の当日に新郎新婦に贈られるそうです。
こういったその土地にしかないものって、大体は町のメイン通りのお土産屋さんなどで扱っていて、情報収集が難航する商品なんです。案の定、お客様からいただいたお店情報に連絡をしても回答がこない。
市の観光情報サイトで見つけたククーの制作職人さんらしき人のフェイスブックページを見つけたので、思いきって電話をしてみた。
「すみません。あの・・・・幸せを呼ぶ笛、ククーを探しているんですが・・・・。」
「はい? ええ、ククーをお探しでしたら、大正解のところにお電話いただきました。」
普通、職人さんってぶっきらぼうな方やお年寄りが多いのですが、こちらの職人さんはまだ若い方で、今時のSNSアプリも対応可能。
お客様からお見積もりにGoサインいただいて、ほんの半時間ほどで、買付、集荷の手配まで完了。
マテーラにはもちろん、何人もククーを作る職人さんがいるようですが、「うちのククーです。」と送っていただいた写真を見た途端、もうピピピピピピッ!と来ちゃって、お客様にも「ここの可愛いですっ!」と力強くご提案させていただきました。
ノーベル平和賞受賞者のダライ ラマ14世がマテーラを訪れた際、こちらの職人さんのククーを吹き幸せを祈られたそうです。これは間違いなくご利益ありそうですね。
私も近い将来マテーラに行って、ククー買って来ちゃおうぞおおおおおお!
VIA BELLA ITALIAでもククーをお取り扱いしています。
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