2017年 05月 04日
世界遺産を踏みしめちゃった
「あら! ヴィッラ アドリアーナに行って来たの? ふふふふ、あたしの別荘ね。」とにっこり笑うのは近所の仲良しお婆ちゃんのアドリアーナ。
文法的には間違ってない。 笑
先週末は念願かなってティボリにあるヴィッラ アドリアーナに行ってきました。
テルマエロマエでも有名なハドリアヌス帝の夏の別荘です。って皇帝もまさかこういう冠詞がつくとは思わなかっただろうけど、ウィキペディアでもハドリアヌスが登場する作品の筆頭にテルマエロマエが出て来ちゃう。笑
実はうちから車で30分ほどの距離なんですが、この世界遺産、交通が不便。ローマからでもバスですが、郊外からだとたかだか30kmほどの距離に数回バス乗り継ぎで、無理。
だってイタリアの郊外バスって本当にいつ通るか予想できないんだもーん。
それにしても広かったです。敷地面積1,2平方キロメートル。たった一人の皇帝のためにこんなすごいもの作れちゃった古代ローマ人はすごい。建設に費やした時間もたった15年。敷地内には30ほどの巨大な建物があります。
空にそびえたっちゃう古代の温水プール跡の天井のレンガとか見ちゃうと、機械がない時代ですから、ひとつひとつ手作業だったんだよね・・・・と思うと感慨深い。
現代の古代ローマ人の末裔たちなんか、ローマのしがない田舎町バルモントーネ駅に隣接するちっちゃな立体駐車場さえ、本当は2003年にできあがるはずだったんですけど、今年は2017年でしたよね。。。。。
ハドリアヌス帝は別名「旅する皇帝」と呼ばれるくらい在位期間中に属州視察を多くしたらしく、旅先で感動しちゃった建築物や建築スタイルをまねたものもこの別荘跡に作らせたそうですが、とにかく広いから、別荘でゆっくりとしたくても、ちょっと図書館で本読むぞーと1km徒歩とか、温水プールのサウナに入りたいわーと思って1km移動って、大変じゃん!
広大な敷地の警護にあたる兵士もさぞかし多かったんだろうな。
警備の兵士たちの兵舎がすでに数階建てでございますが、なにか起こっても、すぐ現地に到着できないじゃん。
長い小池の端のアーチにたたずむぷりケツの美青年の彫刻を見て、思い出しました。
そうでしたハドリアヌスさんにはアンティノウスという最愛の愛人さんがいたんでした。
ローマ郊外のワイン生産車Casale del Giglioにはこの青年の名前がついたワインもございます。
ローマ郊外で交通が不便でもやっぱり一見の価値ありです。