2016年 12月 19日
友遠方より来る
私がイタリアに来た16年ほど前はやっと世の中にインターネットが浸透し始めて、メールアドレスなんかも持つ人がやっと増え始めた頃で、メールフレンドを作ろう!な時代がやっと幕開け。
いやああ、もう今ではメールフレンドなんか死語でしょ? 当時はまだ携帯だってネットにつながらなかったし、携帯でe-mailなんてほど遠かったもの。
それがこの10年、15年で随分世の中は様変わり。ソーシャルネットワークなんかが始まり、個人でパソコンを持つ人も増え、ブログや自身のホームページを持つ人も増え、何千キロ、何万キロの距離もおうちでパソコンを立ち上げたらひとっ飛びな時代になった今、人のつながり、交流の形も随分変わってきた。
友達と呼ぶ人も、以前は自分の生息テリトリーの中にいて、実際、顔を知っていて、喧嘩したり、なにかですっかり意気投合なんて、物質的なつながりのだったものが、今ではソーシャルで知り合い、お互いまだ直接お会いしたことはないけど、心を通わせる大切な人たちになったり。
まりさんとも、そんな出逢いだったのに、気がついたらもう結構長いおつきあいをさせていただいている。
日本で活躍する画家のまりさんと私を繋げたのはローマ。二人のローマが大好き💓なこの気持ち。
昨日は二人の長いソーシャルなおつきあいから1歩さらに歩み寄って、直接、しかも二人とも大好きなローマでお会いいたしました。
待ち合わせの場所に一足先に着いていたまりさんが、私も認めると満面な笑顔で「みかさーん!」と人ごみのむこうから手を振ってくれる。
初めてお会いするのに、全然始めて感がない。なんだか「お久しぶりー 、まりさーん!!!」と言った方がしっくり。
こんな形で友達を持てるなんて、良い時代になったな。
ソーシャルって顔が見えないだけに、結構嫌な思いをする出逢いも多いけど、ソーシャルがなかったら、絶対出逢えなかったね!と喜び合える出逢いもある。
私と同じようにローマが大好きなまりさんに、きっと彼女はまだ知らないだろう私のローマを昨日はちょっぴり紹介。
私の第2の故郷とも呼べるローマの現在の下町ピニェート地区。歴史的に言うとローマの下町はトラステベレとかガルバテッラになるので、「今」のってつけます。笑
海外からの移民、しかもイタリア人たちがあまり良いイメージを持たないアフリカ系、中近東系の移民が多く住むピニェートも一時は随分怖い地区になったんですが、地元に住むイタリア人の努力、それと地元への愛なんだろうな。この10数年で随分素敵な地区に変身しつつあります。移民たちも上手く地元民たちと溶け込んで暮らしている感じが漂う地区。
デザイン系の学校があるからなのか、それともたまたまそういう人たちがもともと住んでいた割合が多かったのかはわかりませんが、デザイナーやアーティストが多く住み地区なので、彼らの地元への愛を上手く外に発信できている地区でもあります。
そうなの。デザイナーたちが音頭をとったピニュートを良い町にしようというプロジェクトや会もあるんです。
ローマの城壁からほんのちょっと外に出ただけのピニェートを、遠方から来た友をご案内。
お連れしたレストランは地元住民でにぎわうカフェエノテカレストラン。
元々は普通にイタリア人がよく言う「うちの下にあるバール」だったところが現在のオーナーさんかな? 少し大きしてちょっとこじゃれたお料理まで出しています。
普段は近場で働くデザイナーたちがお昼ご飯をしにくるところ。お客層の要望だったのかここのレストランは随分前からフリーWIFI導入 笑
これローマでは画期的です。
以前日本のテレビ番組のお仕事で撮影場所と参加していただけるイタリア人を探していたときにも、すぐ快諾してくれたお店です。
のんびりできて、庶民的なローマな雰因気を感じていただきたくって、選んだお店で、昨日はまりさんと今までの分を埋めるかのように楽しい時間を過ごしました。