2018年 02月 13日
ローマのおすすめカフェ カフェ グレコ
先日、とあるFBのページでローマへ旅行に行くので、おすすめのバールありますか? という質問が出されていた。
おすすめというとパンテオンの裏にあるカフェバール サン エウスタキオ。トレードカラーの黄色が、そうそう、ここ!って場所がわかりやすい。
ローマの友人に「ミカも、もうロマーナなんだから! サン エウスタキオのコーヒー知らないのはだめでしょ!」と連れて行かれたのが最初。甘党の私にはコーヒーはここがなんていったってダントツ1位。
オーダーをしてカウンターに立つも、ここのクリーミーなコーヒーをいれてくれるバールマンたちの手元が隠されている。
製法は門外不出である 笑
ただね、ちょっと残念なのは高い。
普通のバールでコーヒー1杯はだいたい80セントか90セント。
ローマの中心地区では場所代というか、確かに例えば、スペイン広場界隈のバールなどはコーヒー1杯もちょっとお高めではるが、エスタキオは立地を考えてもダントツ高い。去年、朝ご飯をしようかとふらっと入って、立ち飲みで2ユーロ90セント。
朝ご飯の菓子パンもつけたら、ジェラート食べれますなお値段と思うとあまりの高さにやめて帰って来た。最近エウスタキオのコーヒーがまた値上がりしたというのを聞いたけど、ということはコーヒー1杯で3ユーロを超えているということだ。
これは高いよ。
サン エウスタキオファンだけど、ちょっとこの状況は残念である。
そんな反面、私の中でスペイン広場のしかもコンドッティ通りに鎮座するカフェ グレコの株がぐんぐん上がっている。
イタリア人たちは、こういった有名店、老舗、アンティカ かフェバールをあまり利用しない。
理由はシンプルである。「高い」からである。
イタリア人たちにとってはコーヒーは日常の中のオアシスであるが、でも一日に何杯も飲むものに、高いお金は払いたくない、というところだろう。
ローマに住んでいた頃も、一度もイタリア人の友人たちとスペイン広場界隈なんかではコーヒーを飲んだ事がない。
みんな、鼻っから、「きっと場所代も入ってて高いはず!」というイメージがあって、バールに入ることもしない。
一度、まさにコンドッティ通りをミラノから来たイタリア人の友人たちと歩いていたときに、一人が「ちょっと喉かわいた。なにか飲まない?」と言うので、ちょうどカフェ グレコ前だったのもあり、私としては「せっかくローマに来たんだもの、有名なカフェで!」というおもてなしの気持ちも込めてカフェ グレコに入ろうと提案したけど、みなさん「ええええええ、ミカ! たかがコーヒーにこんな高いところだめだよ!」のところで却下となった。
ちなみにこの時のメンバーは、弁護士さんとイタリアの最高裁判官顧問さんで、お金に困っている人たちではない。
なんとなく、この時に私の中でも敷居が高いイメージがついちゃって、すっかり足が遠のいてしまった。
去年、お買い物代行でカフェ グレコのオリジナルカップ&ソーサーのリクエストがあり、初めて中に足を踏み入れた。
商品を梱包してもらう間に店員さんたちとちょっと話をしている間にも、どんどんお客様が入って来る。
しかも観光客だけではなく、近所で働く、あるいは住んでいるイタリア人たちが仲間や友達たちと1杯のコーヒーを飲みに入って来る、イタリアのどこにでもある普通のバールと同じ情景が展開されているんである。
中のサロンで座って、ゆっくりカフェ グレコの雰因気を楽しむお客様ありの、店内に入ってすぐの老舗ながらの磨かれた歴史がありそうなカンターで1杯を飲むお客様もいっぱい。
しかも、立ち飲みのお値段が、普通のバールお値段!!!!!!!
こ、これは老舗ながらの太っ腹なお値段である。
立ち飲みでもオリジナルのデミタスカップで出されるコーヒー。
しかもお菓子の種類も充実。
たかが1杯のコーヒー。されど1杯のコーヒー。
カフェ グレコの歴史さるサロンに座って、ゆっくりとなるとお席代はつきますが、でもね、これはサン エウスタキオでは味わえない時間を演出してくれる。
メインドアのコンドッティ通りから入るのもよし、裏側のデッラ カッロッツェ通りからも雰因気が違って楽しい。
住んでいる私の「美味しいローマのカフェバール」を見る視点と日本から観光で来られる方たちとの視点は違うかもしれない。
カフェ グレコはでも、日本からいらっしゃる方には絶対、行って置いて欲しいカフェだ。
2018年 02月 13日
ローマぶらぶら散歩
お買い物代行でリクエストが入っている商品の在庫確認や、ちょっとアイデア集めにブティックのウィンドウを覗きながら、足早にローマの中心地区を歩く。
一番最初に観光でローマを訪れたときは、思いっきり道に迷ったこの町。
なにせ、それまでの人生で住んだ町が、ほぼ全て、きれいに道は碁盤の目の町だったもので、ローマの路地裏はかなりハードルが高かったわけで。
移住して来た当初は半年ほど定職もまだなかったし、ぶらぶら散歩に誘える友人もいなかったし、頼みの綱であった元彼は大学卒業の試験前で連日、朝から晩までお勉強。邪魔をするのも悪く、かといって面倒な大家さんが待ち構える家に帰るのも嫌で、時間潰しにひたすら中心地区を彷徨い歩いた。
イタリアに住んで長いけど、ローマ市内に住んだのは実際はたったの3年ほど。なのにいつ来ても、まるで実家に戻ってきたような感覚に包まれる、勝手知ったるローマである。
急ぎの用事も一段落、さて、今日のお昼はどこにしよう?
特別、どこで食べようとかも考えずに来てしまった日だったので、さてどうしよう。
一人だし、ささっと食べちゃいたいけど、ファーストフードは嫌だし、時間的に定食屋さんとも呼べるターボラカールダはそろそろ営業終了時間が近いので、きっと行ってみても大したものが残っていないだろう。
うーん、どうしよっかなー????
観光客でごった返すスペイン広場やナボーナ広場は、イタめしと言えばお決まりのカルボナーラとかアラビアータを出しているところばかり。そんな家で作って食べれるものをわざわざ外食で食べるのも・・・・。
なんて考えながら、彷徨い歩いていたとき、左右の建物が近く、日陰の路地の向こうの開けた広場にパンテオンが見える。
ローマの町は、少し慣れてくると、こうやって歩いているうちに、かならず、なにがしかの有名な観光スポットに迷い出るので、実はね、割と道に迷わない町なんです。
最初のときに道に迷ったのは、当時はまだ主要、あるいはピンポイントで有名な観光スポットが把握できていなかったからなんですね。
そっか、パンテオンか。。。。。。と時計を見る。
2時ちょい過ぎ。
せっかくだから、じゃあ、あそこでラーメン食べちゃおうっと!
と、結局、久々快晴のローマでのランチは、ラーメンに決定しちゃった私です。
イタめし情報をお探しでここまでお読みいただいた方、ごめんねー。
2018年 02月 08日
理解に苦しむイタリアンカップルの習慣
先日、4時間半煮込んで作ったラグーも
自分が食べたいから作っただけだもーん
「だってね! 私、結婚した後、夫がいつもオフィスでお昼を済ませるて、帰ってこなかったのよ!」
え? 楽じゃん。。。。。。
「新婚なのに、お昼に帰ってこないって、おかしいわよ! 私、いつも一人だったのよ!」
私だったら、すっごい楽だし、好きなもの食べれるしラッキーと思うけど、イタリア人女性の友人は、これも彼女の離婚を決めた要因だそうだ。
お昼を一緒に食べることが、なんでそんなに重要なんだろう?
だって朝は一緒に食べるんだろうし、夜にはちゃんと家に帰ってくるんだし。
たかがお昼ご飯じゃん。3食のうちのたった1食の別行動が、離婚騒動なことなら、日本の妻たちはどーしろと?
イタリアに長く暮らせば暮らすほど、結婚って一体なんなんだろう?と疑問が頭をもたげちゃっって、結婚がどんどん怖くなる。
私は、仕事中に私用電話を受けるのさえ、嫌いである。
イタリア人たちは仕事中でも家族や、恋人、妻、夫へ一日に何度も何度も電話をする。これが多分、彼らには普通なんであるが、私は例え恋人でも、これをやられるとげんなり。それより先に行けなくなる。
うざいよ。私、仕事中なんだよ、ちゃんとリスペクトしてよ。
幸いにも私のパートナーはイタリア人にはめずらしい、「仕事中は私用電話は嫌い」タイプで、まずかかって来ない。
自分の周りを見回しても、会議で数人が集まるとかならず誰かの携帯が鳴り、会議は中断されるし、その人の電話が終わって、さあ、会議再開となると今度は別の人の携帯がなり、結局会議にならん!
あのさ、あーた、さっきお昼休み(家)から帰ってきたばっかりで、何、奥さんと話すことあるの?とつい、聞いちゃったこともある。
「帰りにミルク買ってこいって。」とか「どこにいるの?」とか、どこって会社だろう。の一言でどーして電話が切れない? イタリア人たちよ?
既婚者の同僚が運転する社用車の助手席に私が乗ったと、奥様は「そこは私の席よ!」ときーきー。
いや、社用車だってば・・・・・と思う私は日本人。
キッチン取り付けの手伝いをお願いした数々の友人、知人たちもすべて彼らの奥様、彼女次第の時間配分。
各自、仕事が終わった後に手伝いに来てくれるから、どうやったって、うちに集まるのは7時過ぎなのに、8時も5分を過ぎると誰か彼かの奥さんからの電話がかかり始める。
「なんで、こんな遅いの?」
「夕食が冷めるでしょ?」
「いつになったらパスタ茹でれるの?」
この手の電話が入るとみんな、そわそわと帰り支度を始めてしまって、キッチンの取り付け作業は遅々として捗らなかった。
口では「あーあ、やってらんねー。うちのヤキモチ焼きでさ」とは言うけど、みんな、ぎゅーぎゅーしめつけられてるような人生、よくぞ堪えてるね。
「あのね、私、絶対、こういうの無理だから。やられるのも嫌だし、まず出来ないから。」
と思わず、パートナーに言ってしまった。
「俺も嫌だし。ミカはこのままでいてくれ。イタリアーナみたいになられたらかなわないよ!」とは言ってくれるが、
長年のイタリア暮らしで学んだことがある。
イタリア男は、こうやってパートナーがぎゃーぎゃーとヤキモチを焼き、泣きわめくのを愛のバロメーターとして見ている人が多い。
よって・・・・・愛のバロメーターが上がらない私は、婚期を逃すってことだ。汗
2018年 02月 05日
マンマが心配なの
おじちゃん! マンマが帰ってこないの!
いつもならお昼に帰ってくるのに、帰ってこないの! ボクはおうちにいるから大丈夫なんだけど、マンマが心配なの。
ボクは、おじちゃんもいるから大丈夫。でもマンマが帰ってこないの。
もしかして転んで怪我したのかな?
もしかして、また具合悪くなって病院に行ったの?
もしかして、大きな犬と喧嘩して、帰って来れないの?
いつもはお昼に帰ってこれなくても、夜には帰ってくるの。でもマンマ帰ってこないの!
なにか帰ってこれないことがあったんじゃないかって、心配なの!
先週末、1泊2日で家を留守にした間、上の階の店長にカルロをお願いした。
子犬のときから、ほぼ毎日会社で会う店長はカルロにとっては同じ群れのメンバーである。
2年前に仕事で一晩家を留守にしたとき、お散歩に連れ出そうとうちに来てくれた店長を、カルロは最初わからずに吠えて威嚇したと聞いている。
ところがお散歩に連れ出そうとしたら、私が帰ってこない家から離れたくないと、外に行きたがらず、マンションの入り口まで行っては、家に戻ろうとしたらしい。
引っ越し先の新しい家の上の階に店長が住んでいることはカルロはわかっている。
今回は店長がお散歩に連れ出そうとしても吠えることも威嚇もしなかったが、部屋の中で震えていたそうだ。
「カルロはね、自分は安全な場所にいるから大丈夫ってわかっているんだけど、君が帰って来ないのが、なにかあったんじゃないかと心配らしく、何度も何度も俺を見上げて聞くんだよ。」
今回は大人しく、店長とお散歩に出たカルロだが、しっぽが下がったまんまで、寂しそうな目で店長を見上げたらしい。
「いつもはさ、カルロってそこのけそこのけ! 俺様のお通りだ!って感じでしっぽがぴーんと上に上がっちゃってるだろ?なんか見るに忍びなくって、日曜日にボールで遊ぼうと誘ったんだけどさ、全然やる気ないの。」
「うちのちびがカルロにボールを銜えさせようとしても、全然だめ。俺にぴったり寄り添って、その風情が、放って置いてよ! ボク悲しみにくれてんだよ!でさ、遊ばないんだ!」
普段のカルロはボールを見せるだけで、闘魂に火がつく。
ボールを追いかけることに命を燃やすカルロを店長はよく知っているだけに、この光景は信じがたいものだったらしい。
上の写真は私が留守の間に、店長から送られてきたカルロくんである。
2018年 02月 02日
イタリアの車窓から その4 ドラマがあります
日本って公共の場での携帯電話はマナーモードや、まわりの迷惑にならないようにと言いますが、イタリアの場合、電車に乗るとね、みんな、帰るコール、何時につくよコールするので、電話したらあかんとは止めれません。
帰るコールは特に、マンマや奥さんに「Butta la pasta! パスタ茹でていいよ!」サインですから。これしないと怒られます。
文化が違うから、電車の中の携帯通話がマナー違反とは一概に言えないってことなんでしょうか?
さすがにフレッチャやイタロの1等だと、そうそう、ずううううううっとしゃべってる人はいませんが、だいたいは電車での移動の時間はそのまま、周りの人たちのドラマを見てしまう、聞いてしまうことになります。
私が予約した窓側の席の占領者のために順序が変になっちゃってる4人掛けシート。
とりあえず、通路側の28に座り込んだが、途中の駅で私の横の27さんが下り、そして次の駅で私の席の占領者も下りた。
うーん、いまさら自分の席に行くのもな・・・・
ましてや本来の指定席の横に座っている男性が・・・・・ちょっと怪しそうといかにも行儀が悪そうな人なので、わざわざ横に行くのもやだな・・・・なんて考えた一瞬に、その男性は私が予約していた窓側の席を占領しちゃった。汗
グローッセトの駅で乗って来た女性が、私たちが座る4人掛けシートを見やる。
もしかして、私の席の本当の予約者かしら?とちょっとどきっとしたが、にこっと笑顔で私の横の席を示す。
どうぞと彼女を通すために立ち上がったときに私のスーツケースがちょっと邪魔だったのを見て、さっと「上に置きましょうか?」と聞いてくれるも、「私ではとどかなくって。」と言うと「私があげるわよ! 大丈夫!」と笑顔でさっと行動してくれて、ほんの一瞬のことだけど、好印象を持った。
席に落ち着いて、彼女も誰かに電話をかけ始めた。
「そうなの。そう! 今、ローマ行きの電車に乗ったところ! 私は思ったらすぐ行動するタイプだから!」
電話を切った彼女は、席まわりを整えようとして彼女の向かい席の男性がぽんとテーブルに置いてあった電車チケットを、自分のチケットと思って、バックにしまおうとしたらしく、「あら! やだ! ごめんなさーい! もうてっきり私のかと思っちゃった! ごめんなさいね!」
かすかに香る香水、黒地に花柄のワンピに黒と赤のハンドバック。なにかうきうきした感じだ。
彼女がまた携帯で誰かと話始める。
「チャーオ! 今ね、ローマ行きの電車よ!」
彼女のうきうきした感じの声が、どんどん曇った感じになってゆく。
途中で窓の方向に体を回し、通話口を片手で押さえて話始めるも、声の大きさは変わらないので、申し訳ないが全部聞こえてしまう。
「ちょっと・・・・どういう事? あなたがあんな事言うから、私、てっきり・・・・」
「もうローマ行きの電車の中よ! わかる? 私はもう電車の中よ! ローマにはホテルも、もう予約してあるのよ?」
「わかったわよ。もう、いいわ。もういいわよ! 次の駅で下りるわ。」
「一人でどうしろっていうわけ? ホテルはもう取ってあるのよ! あなた、ふざけてるわけ?」
「あなたがフロジノーネから来る気があるなら、私、ローマであなたを待つわよ。ホテルは取ってあるのよ。」
「もう、いいわよ! わかったわよ! 次の駅のチヴィタベッキアで下りて帰るわ 決めてよ! もうすぐチヴィタベッキアに着くんだから!」
そんな会話が続く中、電車はチヴィタヴェッキアのホームに入ってゆく。
彼女は携帯を切り、さっと身の回りのものを持ち、電車から下りてしまった。
電話のむこうは男性だろうな、きっと「行くから! ローマで会おう!」ってあの、一瞬に言ってくれなかったんだろうな。
こんな会話を聞いてしまったら、彼女が立ち上がった途端、私まで大慌てで立ち上がり、下りる彼女にスペースを開けた。
乗って来たときはあんなにも晴れやかな笑顔だったのに、こわばった表情で視線を落としたまま足早に去ってしまった彼女。
まったくの赤の他人のことだけど、この一瞬に本当は声をかけてあげたかった。
私だって、遠くに住むパートナーと会うための週末の帰りの電車。人ごとではない。
しかも、言わせていただくと、ローマ人男性、こういうドタキャンが多い。
会おうよとかなんとか口では言っておきながら、場所も時間も言っておきながら、いざ行ってみたら、待ち合わせ場所に現れないという、最低な奴が結構、いるというか多いと言っても良いと思う。
そんな経験からね、彼女に言ってあげたかったの。
せっかくホテルも取ってあるのなら、このままローマに行きなさい。賽は投げられたでしょ?
来ないなら、本当にしょうもない奴。
こんな男のために貴女の輝きを曇らせることなんか、ない。
ローマまで行って、ホテルに荷物を置いたら、お化粧を直して夜の巷に出かけるの。
こんなしょうもない男には、もう騙されないって決意をする良いチャンスになると思うな。
おしゃれしてお化粧の最後に笑顔をね。
きっと素敵な夜になると思うな。