2017年 02月 10日
聖ペテロがイタリア上陸した場所
海洋国家で繁栄していた頃のピサの港は、現在と比べると随分内陸部にあったそうです。
ピサの中心地区から6、7キロ、海の方へ向かうと道にたサン ピエトロ ア グラード聖堂があります。
昔はここまで海岸線が来ていて、アルノ河の河口の船着き場だったそうですが、現在ではここからさらに数キロ車を走らせないと海岸線はまだまだ遠い。
ローマの金ぴかな教会を見慣れている私には、ピサの地元サン ジュリアーノ産の石が組まれた教会はなんだか新鮮に映る。
しかも、よくよく見ると組まれた石の間にときどき年代が違う装飾が施された大理石なんかも見られ、なんだか時代のパズル、モザイクみたいで面白い。
ここは、紀元後42、44年頃に聖ペテロがアンティオキアから船でローマに向かう途中に嵐に見舞われ、辿り着いた場所。イタリアで初めてミサをした場所と伝えられています。
聖堂の中には聖ペテロの祭壇跡があり、その上に中世に教会が作られていて2重になっています。
聖ペテロはカトリック教会の最初の教皇ですから、ここからイタリアのキリスト教が始まったとも言える場所ではないでしょうか?
元旦の朝、これからローマに帰るけど、まだ出発するには早いよねーなちょっとした空き時間に「見せたいものがあるんだ」と連れて行かれた聖堂。
普段はあまり中は開放されていないらしいのが、元旦の朝だったからでしょうか? 特別公開されていて中を見る事ができました。
ピサはやっぱり斜塔が有名だし、しかも町外れのちょっと寂れた(すみません)教会に、こんなすごい伝説があるとは、想像もしてませんでした。
イタリアってすごいです。
最後までおつきあいありがとうございます。Grazie per la visita!
by viabellaitalia
| 2017-02-10 20:26
| Buon viaggio通り