チャオ チャンピさん

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今日は元イタリア大統領 カルロ アゼーリオ チャンピ氏のお葬式がローマで行われました。享年95歳。今日、9月19日は彼と奥様フランカさんの70回目の結婚記念日だったそうです。

仲が良かった俳優で映画監督のロベルト ベッリーニも参列し、親族の方達に「父を失ったような気持ちです。」と語ったそうです。

「神がおっしゃられた。奇跡を起こそう。イタリア人たちにはチャンピを贈ろう。」

記者のインタビューにロベルト ベッリーニがウィットに富んだ答えをしたようですが、きっとチャンピさんの人柄と功績を上手く表現しているんじゃないかな?



私がイタリアに暮らして、気がつけば16年なんてすごい時間が過ぎちゃっています。

海外移住、ましてや、まあ、好きな人がいるから・・・・なんて甘い思いでやって来たこの国での暮らしは、まったくもってそんな甘いものではなく。

いい年の大人がまったくひょっこり住む国を変えるというのは、想像以上大変なんだという現実を目の前に突きつけられたものだった。


昨日もブログに書きましたが、一般常識、一応日本の学校で教えられていることは学んできていますが、それはイタリアを遠い東洋の国から見た視点、しかも広いヨーロッパのうちの一つ国のことなので、かなりはしょっています。


いい大人なのに、自分と同じ世代、あるいはもっと若い人たちとの、普通の会話の話題について行けないのは、言葉の問題ではなく、いかにこの国について無知だからであったわけで。


そう、地理も歴史は日本で学んで来たことは視点が違うので通用しないのである。

政治もしかり。

日本にいるときは、政治に無関心でも普通に問題なく生きて行けたけど、ここでは、「普通に無難に生きてゆく」ためにも政治のことがわかっていないと痛いめを見るんである。

果ては自分の権利を守る(主張する)ために法律だって理解しておかないとエラいことになることがありすぎる。

落とし穴が一杯開いてて、そう行った武装をしないと平穏には生きて行けない。


毎晩の様にテレビの政治討論番組で政治家たちが出演しては声を大にして議論し合う。

言葉がわからなくても、なんとなく政治家たちの顔や名前を覚え始めた頃、イタリアには首相と大統領が居ると言う事を知った。当時の大統領はチャンピさん。大統領任期が99年から2006年までだったので、私にはいつも大統領はチャンピさんと言うイメージがついちゃって、次のナポリターノさんになじむのにちょっと時間がかかりました。


チャンピ大統領は狡猾な顔つきのベルルスコーニ首相と相対する小さな好々爺、おじいちゃんというイメージを持った。

海外派遣の戦場で亡くなったイタリア軍兵士の棺をローマのチャンピーノ空港で迎えるのは大統領。いつもなら棺の前で黙祷しているかのような大統領があるとき、数歩前に歩み寄り、棺にそっと手を置いた映像をテレビのニュースで見たことがある。

何気ない行動だったのだろうけど、その姿が「おかえり。申し訳ないね。こんな形で帰国することになってしまったね。」とでも言っているかのようで、私まで胸が熱くなったことを覚えている。


首相と大統領ってどう違うの?と何度かイタリア人に聞いたことがあるけど、明白な位置づけが今だ今ひとつ解らない。日本の首相と天皇とは違う。イタリアの大統領は政治的な権力も充分持っているし。大統領はイタリアの代表なんだよと聞くけど、代表というよりはイタリア人たちののおじいちゃん、お父さんというイメージがしっくりと来る大統領だった。


みんなのおじいちゃんとして親しまれた2代前のローマ教皇ヨハネ・パオロ2世ともとても仲が良かったそうです。

イタリアのふたりのおじいちゃんたち、これからも天国からこのカオスな国を見守ってね。







最後までおつきあいありがとうございます。Grazie per la visita!

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by viabellaitalia | 2016-09-21 01:13 | イタリア広場 | Comments(0)